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2019年9月の5件の記事

2019年9月26日 (木)

退職金の算定ミスで12年間過小に支給されていた事実が発覚。

 24日宮城県教委は特別支援学校に勤務歴のある教員の退職金計算に調整額を加算するのを忘れ過去12年間にわたって過小に退職金を支給していたことを認めました。
 早速対象となる760人に合計4億600万円を支給することを決定しましたが、対象となるのは労基法の退職金の請求権時効5年間にかからない2014年までの退職者。
 それ以前に退職した対象者にはどのような判断になるかは現時点では不明です。

 宮城ネットの見解はこれは労基法上の支給請求の問題ではなく、過失による不法行為に対する損害賠償の対象となるというものです。民法724条の要件に従って時効はこの行為が判明してから3年間となります。
 私たちは対象者全員が不利益を被らないように、日教組の協力を得て実損の完全回復を求めて交渉を行う予定です。

事件を伝える河北新報の記事はこちらから。

2019年9月15日 (日)

日教組第108回定期大会終わる。

 9月14日から東京の日本教育会館で開催されていた日本教職員組合(日教組)第108回定期大会が15日閉会しました。
 冒頭の来賓挨拶で今回の参議院議員選挙に当選された日政連議員の水岡俊一さんと勝部賢志さんがそろって登壇。日政連代表の那谷屋正義さんとともににこやかに挨拶されていました。

 大会の話題の中心は何といっても「教職員の働き方改革」です。給特法によって上限なしの時間外勤務を強いられている教職員の働き方をどうやって変えるのか。法制度の整備もさることながら職場の教職員の意識を変えていくという両面からの変革が迫られていると実感しました。
 また、新学習指導要領の様々な問題点が指摘される中で、高校では大学受験の共通入試に国語の記述問題が出されるなど採点業務の困難性をあらかじめ予感させる事態となっています。また民間の英語能力試験を入試に導入するなど、本来入試において保証されなければならない公平性や、実際に行った場合の実効性を疑わせる入試案が様々な反対意見を尻目に実施に移されようとしています。
 大会議論の中では、様々な困難の中で現状を改善するためには何よりも組織としての力量を強めることだという意見が出されました。私たちも小さな組合ですが、一人でも多くの組合員の結集を得て教職員ひとりひとりが生き甲斐を持って取り組むことが出来る職場作りを実現して行きましょう。

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2019年9月 2日 (月)

日教組東北ブロックカリキュラム編成講座

8月24・25日 会場:宮城県松島

 恒例のカリキュラム編成講座が今年は宮城県松島町ホテル新富亭で開催されました。東京学芸大学の大森直樹先生の講演,そして8分科会で熱い議論が交わされました。宮城ネットからは3名の会員が参加しました。

避難者受入教育の重要性

 講演会は学芸大学の大森直樹先生。先生は3.11後の被災地の教育実践を研究している教育学者です。特に日教組全国教研で発表された被災地でのレポートを詳細に分析し,教職員たちが子どもたちにどのよういに寄り添って日々の教育実践を行っているか,詳細なテキストの読み取りと現地の参与観察によって明らかにしようとしています。

 その中で先生は,「受け入れ教育」という分類を明らかにしました。これは原発事故のため他県に避難した子どもたちを受け入れている学校での教育実践です。原発避難者に対するいじめ事案などが報告されている中、「受け入れ教育」の実践から学ぶことは重要です。この分野での実践交流が進むこと、そしてこういった仕事は日教組しかできないのではないかと感じました。

宮城の定員内不合格に他県から疑問の声

 中高接続の分科会では定員内不合格の問題が話し合われました。岩手では「どのような子でも面倒をみる」という共通理解のもと,定員割れのため全員を合格として,そして25%の生徒が国公立大学に進学している高校の報告がありました。山形も定員内不合格を出さないとりくみが報告された一方、宮城県の定員内不合格者の多さに参加者からは多くの疑問が出されました。

高校の授業実践分科会も実施

 高校の授業実践の分科会では宮城ネット会員からも,元号問題を絡めた万葉集の授業実践を発表しました。
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2019年9月 1日 (日)

生徒の自死をどう予防するか。不幸な出来事に学校・教師はどう対応すればいいのか

 9月に入りましたが、残暑の中夏休み明けの授業等で忙しい毎日が続いています。
 この時期ニュースで話題になる生徒の自死問題ですが、どうしたらこれを防ぐことが出来るか、また不幸にも生徒の自死が起こった場合どのように対応していったらいいのでしょうか?

 基本的には教師個人だけの力でこれを完全に防ぐことは出来ません。学校というチームでの取り組みを機能させていく中で様々な対応が可能になります。

 文科省は10年前に「教師が知っておきたい子どもの自殺予防」というマニュアルとパンフレットを作成しています。基本的には学校としての対応はこのマニュアルに従って行わなければなりません。すべての学校にこのマニュアルが備え付けられているはずですが、そうでない場合や個人で見ておきたい方はこのリンクからダウンロード可能ですので目を通しておくといいと思います。

宮城県教員採用試験突破講座終了しました

 今年も「1次試験対策突破講座」を2回開催しました。講師の皆さんを中心に応募いただきましてありがとうございました。
 また、「2次試験対策突破講座」も昨日無事に終了することが出来ました。お忙しい中ご協力いただきました現役の若手教諭の皆さん本当にお疲れ様でした。
 講師対象ということで始めたこの講座も今年で三年目を経過し、募集方法も各学校へのチラシ配布とツイッター、そして口コミで広がりを見せてきました。
 来年度実施の方向性も協議したのですが、「2次試験対策突破講座」への参加者数が多数に上り、面接・集団討論への対応をどうしようかという受験者の方々の関心や不安が大きく反映する形となりました。

 基本的には今後2次試験対策の方に軸足を移し、1次試験対策についてはこの間提携してきた「kei塾」様への紹介を中心に行っていきたいと考えています。
 来年になりましたら再びこのページやツイッターなどでご案内をいたします。

 今回の突破講座に参加された受講生の皆さんの検討をお祈りいたします。